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モバP「短冊に願いを」


2:◆.FkqD6/oh.:2014/07/07(月) 20:58:49.28 ID:IHy8VWuI0

小早川紗枝「お仕事も終わりましたし、今日はせっかくの七夕やさかい……」

小早川紗枝(15)
小早川紗枝(15)


紗枝「ほな、うちらもどりーむ対決してみましょか」


古澤頼子「どりーむ対決、ですか?」

古澤頼子(17)
古澤頼子(17)


紗枝「そうどす~。みなさん、短冊に願い事書きましたやろ?」


篠原礼「ええ、もちろんよ」

篠原礼(27)
篠原礼(27)


上田鈴帆「かっかっか、もう飾ったけんね!」

上田鈴帆(14)
上田鈴帆(14)


紗枝「題して『この短冊誰が書いたか当ててみましょ』対決~♪」


「へぇ……クイズは得意よ、見てなさい」


鈴帆「うちもやったるけん、見とき!」


頼子「……頑張りますね」


紗枝「ほな、最初のは……これにしましょか」



3:◆.FkqD6/oh.:2014/07/07(月) 21:00:01.72 ID:IHy8VWuI0

紗枝「……あたりどす~♪さすがは礼さんやなあー」


「あら、本当に紗枝ちゃんだったのね」


鈴帆「礼しゃん、すごかー……ウチは全然分からんかったたい」


頼子「紗枝さん……犬、好きなんですね」


紗枝「可愛いですやろー……ほな次、『実は怖がりなのを克服したい』……これ、誰やろか?」


「!!」


鈴帆「ん?礼しゃん、どうしたとね?」


「いえ、なんでもないわ……ねえ紗枝ちゃん、その短冊はパスでいいんじゃないかしら」


紗枝「あら、どないしはりましたか?」



「……あれ、みんなここにいたのか。何してるんだ?」


「え、P君!?」



4:◆.FkqD6/oh.:2014/07/07(月) 21:00:36.09 ID:IHy8VWuI0

「そうだ!今度は私のクイズでもどうかしら!」


紗枝「あら~?どないしはりました礼はん、そない取り乱して……」


「ん、なんかやってたのか?」


「な、なんでもないわよ!ほらP君もこっちこっち!」


鈴帆「もしかしてさっきの短冊、礼しゃんの……」


「さあ!第一問!」


頼子「あ……」



頼子「……」




5:◆.FkqD6/oh.:2014/07/07(月) 21:02:00.33 ID:IHy8VWuI0

――――


「……なんだ頼子、ここにいたのか」


頼子「あら、Pさん」


頼子「……星を見ていたんです」


「そうか」


頼子「私も輝けていたのかなって……少しだけ不安で」


「そんなこと、ないと思うけどな」


頼子「……鈴帆さんに比べたら、やっぱり」


「鈴帆と比べちゃ駄目だろ。頼子とは色々と方向性が違う」


「……文字通り太陽だったからな。多分今回誰よりも輝いていたんじゃないか」


頼子「ええ、本当に……ふふ」



6:◆.FkqD6/oh.:2014/07/07(月) 21:03:26.93 ID:IHy8VWuI0

「頼子には頼子なりの輝き方があるさ」


「……俺じゃ頼りないかもしれないけど、一緒に少しずつ、見つけていけたらいいなって思ってる」


頼子「……ふふ、そうですね」


頼子「Pさんと一緒なら……私も、頑張れそうです」


頼子「だって、あなたは……」


「?」


頼子「……内緒、です」


「そっか」



7:◆.FkqD6/oh.:2014/07/07(月) 21:05:40.27 ID:IHy8VWuI0

頼子「もともと地味だった私も、こんな風に変われるなんて……」


頼子「不思議だなって、思ってます」


「……そうかな。俺には、最初からずっと輝いて見えていたんだが」


頼子「それは……Pさんだから、ですよ」


頼子「……この服だって、昔の私だったらきっと……」


「そうか?」


頼子「ええ、今だって、着るのに勇気が必要で……昨夜はずっと悩んでたんです」


「へぇ……なんだか頼子らしいな」


頼子「もう……Pさんったら」


「でも、その服」


頼子「ねぇ、Pさん」



8:◆.FkqD6/oh.:2014/07/07(月) 21:06:47.47 ID:IHy8VWuI0

「あ……」


「いいぞ、頼子から」


頼子「……ウソ、ついてもらえますか、Pさん」


頼子「こんな私にも、似合う、と……」


頼子「貴方の言葉が、私を……変えてくれるんですから」


「……わかった」


「似合うよ、頼子」


頼子「ふふ……ウソでも、嬉しいですよ」


「正直に言ったつもりなんだけどな」


頼子「でしたら、ウソということにしてください」


頼子「もしも本当の言葉だったら……私には、少しまぶしすぎますから」



9:◆.FkqD6/oh.:2014/07/07(月) 21:08:38.75 ID:IHy8VWuI0

頼子「……でも、ありがとうございます」


頼子「私のこと、ちゃんと見ててくれているんだな、って」


「そりゃあ、もちろん」


「頼子は大切な……うちのアイドル、だからな」


頼子「ふふ……そうですね」


頼子「私も少しずつ、アイドルの色に馴染んでいるんだなって」


「ああ。皆が期待してくれているからな」


頼子「皆さんに見つめられていると……自然と背筋も、伸びる気がします」


「今でもたまに、猫背なのを見るけどな」


頼子「それは……ふふ」


「?」


頼子「これからもちゃんと私を見ててくださいね、ということで……」


10:◆.FkqD6/oh.:2014/07/07(月) 21:10:06.22 ID:IHy8VWuI0

頼子「でもやっぱり、アイドルは大変です」


頼子「ポーズひとつ決めるのも……なかなか様にならなくて」


「そうか?」


「ああ、でも……特に今回は、みんな個性的だからな」


「そんなに気にしなくてもいいと思うよ」


頼子「そうですか?」


「なんて言うか……頼子らしくいてくれたら、それで十分じゃないか?」


「少なくとも俺は、それでいいと思う」


頼子「……Pさんがそう言うのなら、信じます」


頼子「あなたの描くように、私は……輝いていたいから」


11:◆.FkqD6/oh.:2014/07/07(月) 21:12:10.53 ID:IHy8VWuI0

「そんな大層な人じゃないんだけどな」


頼子「いえ、私にとってPさんは……私を変えてくれた、大切な人ですから」


頼子「これからも、私がうつむきそうになったら……手を差し伸べてくださいますか」


「ああ、勿論だよ」


「……頼子も変わったよな。昔よりもずっと、素直になったというか」


頼子「ええ、私もいつまでも同じ画風ではいられませんから」


頼子「私なりの……小さなルネサンス、です」


「……なるほどな」


頼子「私というキャンバス……色を塗って絵画にしてくれたのは、あなたですから」


頼子「これからも素敵な色を添えてくださいね」


「……いつまでも終わりのない、常に進化するアートだからな」


「こちらこそよろしく、頼子」


頼子「……はい」


12:◆.FkqD6/oh.:2014/07/07(月) 21:13:47.21 ID:IHy8VWuI0

「そういえば……さっき聞いたんだが」


頼子「?」


「どりーむ対決だったか。誰の短冊か当てる、ってゲーム」


頼子「ああ……そうですね」


「頼子は何を書いたんだ?」


頼子「……!」


「礼さんがうやむやにしたから分からずじまいだった、って紗枝から聞いたよ」


頼子「そ、それは……えっと」


「……聞いてもいいのか?」


頼子「そ、その……ダメでは、ないのですが……」


頼子「恥ずかしい……です……」


13:◆.FkqD6/oh.:2014/07/07(月) 21:15:33.94 ID:IHy8VWuI0

頼子「でも……Pさんに、なら……」


prrrrr! prrrrr!



「あ……」


頼子「えっと……どうぞ」


「ごめんな。はい、もしもし」


「……ええ、一緒にいます……今そっちに戻りますね。では」


頼子「礼さんですか?」


「ああ。みんな待ってるみたいだし、そろそろ帰ろう」


頼子「……すみません、勝手に抜けだしてしまって」


「いいさ。怒られたら二人で謝ろう」


頼子「ふふ、そうですね……」


14:◆.FkqD6/oh.:2014/07/07(月) 21:16:26.58 ID:IHy8VWuI0

頼子「……」


頼子「……あの、Pさん」


「どうした?」


頼子「美術館にいく相手……募集中です」


頼子「私一人で見にいくよりも、二人のほうがきっと……楽しいですから」


「頼子……」


頼子「次のオフ、待ってますね。Pさん」


「……ああ」


「そうだな。一緒に行こうか」


頼子「……はい」


頼子「一緒に、行きましょう」


15:◆.FkqD6/oh.:2014/07/07(月) 21:19:27.36 ID:IHy8VWuI0




『これからも二人、一緒にいられますように――』



END


元スレ
モバP「短冊に願いを」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1404734149/

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  • 新年あけましておめでとうございます。 本日1月5日から平常更新再開いたしますので、改めて今年もよろしくお願いします。
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